街角の栄枯盛衰

「驕(おご)る平家は久しからず」というけれど、「コンビニでの雑誌売上に翳(かげ)りが見えてきた」というのをネットニュースで観たとき、ホントにそうだと思いましたワ。

かつては「雑誌は本屋で買うモノ」というのが日本の常識でしたが、コンビニのマガジンコーナーが出来て以降、その常識はもろくも崩れ始めました。そちらにお客を奪われた町の個人書店は次々と討ち死にしていき、たとえば僕の住んでいるエリアでもこの10年で7~8件が閉店に追いやられました。

もちろん、それはコンビニだけのせいではなく、ラインナップに個性の乏しい「金太郎アメ的書店」になってしまった本屋サイドにも非はあったと思います。とはいえ、お爺ちゃんお婆ちゃんがコジンマリとやっているようなお店に、一部のカリスマ店長の店みたいな棚づくりを期待するのは酷というモノであり、それを責めることは僕にはできかねます。

物量面で個人書店を圧倒し駆逐していったコンビニは、出版社側にも大きな影響力を持ちました。コンビニルートから外されると経営が維持できない雑誌というのも少なくなく、実際、そこに見限られたことで休刊に追いやられたケースもあったのです。

そんなコンビニに今、翳りが訪れているという。僕の読んだ記事によると、その原因は「スマホなどの台頭による若者の雑誌メディア離れ」や「ネット通販の普及」などだそうですが、まさに「時代だなァ・・・」といった感じです。

コンビニのマガジンコーナーが今後どうなるのかは定かではありません。何か新機軸を打ち出して起死回生を図るのか、はたまたかつての町の書店のように衰退の一途をたどるのか・・・。でもまァ「本屋にとっての本」とは違い、コンビニにとっての雑誌はあくまで「あまたある商品のうちのひとつ」でしかないので、そんなに深刻な問題ではないかと思います。

雑誌の売上が落ちてもコンビニの屋台骨はゆるがないでしょうが、コンビニによって駆逐された個人書店はもう戻ってはこない。そこになんだか理不尽なモノを感じるのは、僕が町の本屋で色んな知識を得たと自認している人間だからでしょうかねェ?

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