都会の変わり者、地方では・・・

「地方の人は穏やかで心優しいので、都会に疲れたらそこに住めばいいヨ」というような言説があるが、それはいかがなモンでしょうかねェ・・・。多種多様な人間が集まって構成されている都会では、好むと好まざるにかかわらず多彩な価値観と付き合わねばならず、最初は驚いた相手とでもいずれは「慣れる(=違和感が麻痺する)」ものである。

けれども地方というのはそうはいかず、規模が小さくなればなるほど価値観の種類は狭まってくる。たとえば都会であれば「結婚する、しない」「子どもを作る、作らない」等々も選択肢となりつつあるが、地方に行けばそうはいかないのだ。

都会から地方へUターンした人が徐々に精神的に追いつめられていく・・・といった例はいくらでもあって、その最悪の例が先日、山口県周南市で起きた連続殺人事件である。中学を出てから40代まで首都圏で暮らしていたような人が、いくら生まれ故郷だからといって、住民が14人しかいない山間の限界集落に戻るのは、やっぱり無謀である気がする。容疑者男性は「親の介護」の必要性もあってUターンを行なったそうだが、同種の悲劇を生まないよう、こうしたケースには今後、なんらかのサポートが必要だろうと思う。

人種のるつぼである都会では「変わり者」程度で済んでいた人間が、地方に行くと「キ××イ」へと二階級特進してしまうのである。「村八分」みたいなものがいまだ生き続けている場所はあるわけだから、安直なる転居は回避しといたほうが無難である。

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