「笹舟」ではなく「水盤」全体を見つめよう

ゲイの方々に関して常々感じるのは「同性愛者の直面している問題」と「社会の根幹を揺るがす大問題」とを切り離して考えてしまうことである。世間一般で大トラブルが巻き起こっているような時でも、相も変わらず平時とおんなじ不平不満しか口にできないのであれば、それはもう「社会性に乏しい」と笑われても云い返せないだろう。

ゲイのコミュニティは、「世の中」という水盤に浮かぶ笹舟のような存在である。笹舟がつつがなく水面を進めるのは、水盤が穏やかであってこそであり、そこが荒れまくっていたのではどうにもならない。もしも水盤がひっくり返りでもしたら、もう一巻の終わりだ。

様々な腹の立つこともあるだろうとは思うが、それでも視線はなるべく俯瞰の位置に据えてみるといい。笹舟だけではなく、水盤全体を見つめてみると、また新たな問題意識が生まれてくるかもしれない。そうなることを期待して、僕は『薔薇族』で毎号、「他では語られていない種類の事柄」について色々と問題提議をしているのである。

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