「豊かな国」ってどんな国

僕が考える「豊かな国」とは、イコール「その日暮らしができる国」である。「持ち金があるうちはライフワークに励み、フトコロが寂しくなったら要る分だけ稼ぐ」。この生活を繰り返しながら生涯を全うできたとしたら、これはもう文句ナシで「幸せな人生」と云えるだろう。

けれども今の日本は色んな意味で「豊かではない国」だから、少なからぬ人々が「正規雇用」にこだわり、企業も個人もひたすら「内部留保」に血道を上げる。僕にしたって少ないながらも「蓄え」をしているし、「みんながもっと消費に励めば景気は上がるよ」と云われたところで「ダマされるモンかい」と眉にツバするのである。

その昔の江戸っ子は「宵越しの銭はもたない(=その日の稼ぎはその日のうちに使い切る)」というのを美学にしていたともいう。そこまでいくとやや病的な気がするが、「そんなことを云えるような時代が来ればイイのになァ」とは思う。バブル期というのを僕は「日本人が最もゲスだった時代」だと認識してはいるが、それでも「世の中に仕事が潤沢にあって、若者が食い詰める不安を持たずにノンキに暮らせた」という点においては「イイ時代」だったことは認める。

あの狂乱景気を知る世代としては、「バブルの再来」なんてのはゴメンこうむりたいところであるが、「何をやっても食ってはいけるンだから」と鷹揚に構えていられる程度には盛り返してほしいねェ。そんな「豊かな国」になれれば、今ある様々なゴタゴタもかなり改善されると思うんだけど。

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