「フリーター」は「特権階級」だったのだ

いまやすっかり「負の呼称」となってしまった「フリーター」だが、元々は「企業に縛られず、夢を追いながら自分流のスタイルで働く自由な身分」という意味だった。ある種の「特権階級」だったといっても過言ではない(なんせ「定年まで同じ会社でずっと働くなんてバカじゃん! 社畜かよ!?」とか云われてた時代だから・・・)。

フリーターは、1987年にリクルートのアルバイト情報誌『フロムエー』の編集長が造った呼称で、当時はなんと同名の青春映画(主演は羽賀研二!)やマンガまでも作られるほどの盛り立てようだった。けれどもその後、バブル崩壊によって社会状況が激変し、フリーターは完全にネガポジ反転してしまった。まァ、そういうことは世の中にはあまた起きているが、中でもフリーターの事例はかなり極端なものと云えるだろう。

しかし、不要に嘆くことなかれ! 戦後の日本を支えてきた「終身雇用」というシステムが事実上崩壊し、新しい労働概念の構築が必要(不可欠)とされつつある昨今、ひょっとするとフリーターの地位がいくらかでも向上することになるかも知れないのだから。

ちゅうかさァ、よく考えれば、「正規雇用」という概念が生まれる前、働く者は誰でも「非正規労働者」だったわけだ。昔みたいな「特権階級」とまではいかなくても、「社会に居場所がない」なんて悲惨な状況からは脱したいモンである。ホントにネ。

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