かつてのジャンプの夏の定番

僕が子どもだった時代(昭和50年代中期くらいまで)の『少年ジャンプ』では毎年、終戦の日が近づくと「戦争がらみの読切作品」が掲載されたり、連載マンガで「戦争テーマの回」が描かれたりしていた。今ではすっかりある種の方々のバイブルと化した感の強い『はだしのゲン』だって、当初はジャンプの連載作品だったのだ。

今から見ればかなり偏った内容のものもあったかと思う。なんせ当時はまだ「戦争体験者が現役だった時代」で、作家でも編集者でも「自分なりの戦争観」というのを強く持っていたので。しかし、それはそれでイイと思うのだ。たとえ「著しく偏向的」であったとしても、「作り手の情念」から産み落とされたものであるとしたら、どんな内容であっても「一読の価値」があると思うのである。

マズイのは、「自分の価値観と合わないモノは封殺すべし」と考えてしまうヤツが幅を利かせてしまう事で、「悪貨が良貨を駆逐する」を地で行くような事例が多発していることだ。意見や信念には基本的に良いも悪いもなく、だから、たとえどんな稚拙な内容であっても、誰かが「世に出したい」と願う論は「世に出る(出す)べき」なのだ。

かつては「少年ジャンプの夏の風物詩」だった戦争テーマ作品が、もしもいま復活したらどうなることだろう。やっぱりどこかから横槍が入って大騒ぎになるのだろうかネ? フツーに考えれば「今よりも昔のほうが野蛮な時代」という感じであるが、こと「言論の自由」に関して云えば「その限りではない」というのが何ともはや。

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