むかし「非国民」、いま「炎上」

戦時中、周囲と同調できない人間は「非国民」と呼ばれ、生存権すら危うくなったという。当時は生活物資のかなりの部分が「配給制」だったので、村八分状態にされるとマジで「生きていけなくなる」のである。

いまは平和な時代だからそーゆー暴力も無くて良かった良かった・・・と云いたいところだが、残念ながらそうはならない。「周囲に同調できないような奴は排除されても仕方ない」という全体主義的な考え方は、いまも「形を変えながら、しっかり生き続けている」のである。

たとえば、ネットの「炎上」というのがそのひとつである。ネット社会における「正義」に賛同しない人間には「顔の見えない不特定多数の正義の人々」からの「鉄槌」が下される。この傾向がエスカレートすると、ある意味「戦時中以上におっかない、自由な意見の云えない時代」にもなりかねない。

戦争の原因を「軍国主義」と捉える人は多いが、もうちょっと俯瞰から眺めると、その母体が「全体主義」であることが判るはずだ。全体主義は至る所に存在し、悪い冗談みたいな話だが、「非戦平和運動団体」の中にだってあったりする。自分の見てきた範囲で云うなら、「多様性」の啓発グループの中で「この考え方(主義)に同調できないなら出ていけ」みたいな空気が蔓延してたりして、思わず「多様性って何かネ?」と菅原文太の声音で問い質したくなってくるのである。

「全体主義は軍国主義よりオソロシイ」というところをしっかり自覚しとかないと、いつまたヤバイ時代にならないとも限らない。「良いコトなんだから、賛同しないのはオカシイ」といった理屈で迫ってくる人たちとは、とりあえず関わンないのが得策でしょうナ。

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