カリオストロの浮き沈み

宮崎駿監督のアニメ映画『ルパン三世 カリオストロの城』が先日、通算14回目の再放送にして「14.5%」もの平均視聴率(関東地区、ビデオリサーチ調べ)を叩き出したという。封切りから35年が経過しているにもかかわらず「前回、前々回の再放送時より数字がイイ」というのだから、「もーイヤ、こんなセーカツ!」と云いたくなるテレビマンも少なくないだろう。

とはいえ、である。劇場公開作としての「カリオストロ」は決して優等生ではなく、本公開時(1979年)には「客の入りが悪くて早々に公開が打ち切られてしまった」のだ。それによって宮崎監督は1984年の『風の谷のナウシカ』がヒットするまでの間、「当たらない監督」という汚名を着せられ、メガホンをとることができなかったのである。当時はかなりのアニメブームで玉石混交、種種雑多なアニメ映画がやたらめったら公開されていた時期だったので、その中で干され続ける状況というのはかなり腹立たしいものだったろうネ。

それが今や「日本アニメ界の至宝」と呼ばれ、その去就に世界が注目するまでになってしまったのだから、世の中というのはまこと浮き沈みの激しいモンである。だから現時点で「恵まれない境遇」に憂いている諸君も、ひょっとしたらこの先、世間の評価が180度変わることだって「絶対にない」とは云いきれないのだゼ。まァ、宮崎氏ほど極端なのはレアケースだけど、希望を捨てずに参りましょうヤ。

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