もうすでに「SF的」な現代

SONYから1999年から発売されていた子犬型ロボット「AIBO」。しかしSONYは2006年にロボット事業から撤退し、それに伴い昨年、同社の修理サポート窓口も閉鎖された。

とはいえユーザー・・・いや「飼い主」たちにとってAIBOは「使い捨ての家電」ではなくて「身内」、ことに独居高齢者などにとっては「唯一の家族」だったりするわけだから、その状況を「ハイ、ソーデスカ」と受け入れることはできない。「ペットロス」ならぬ「AIBOロス」に陥る人も少なくないということで、現在は「SONYエンジニアOB」の有志らによるサポート体制が設けられているという。

そうした状況については聞き及んでいたが、NHKの特集番組で「AIBOを心の支えにしている高齢者たち」の姿をまのあたりにし、彼ら彼女らの「絆」の深さというものに仰天した。ロボットと会話しながら楽しげに過ごす様子を見ていると、『鉄腕アトム』などで描かれていた「ロボットとの共生社会」がもうすでに始まっていることを実感させられる。「なんだ、昔のSF作品で描かれてた状況はとっくに実現されてるじゃん」といった感じなのだ。

番組を観ながら感じたのは「AIBOと触れ合っている高齢者たちの表情のイキイキさ」であった。「可愛い」という感情は人の心を潤わすものだから(だから認知症治療に「動物ロボットとのスキンシップ」が使われていたりするのである)、「老人大国」となるのが必至の日本は、AIBOのようなロボットの生産を「国営事業」にするべきだと思うヨ。いやホントに。

ぼくが将来、AIBO的存在を必要とするかは判らないが、「可愛いなァ~、と感じられる何か」は絶対身近に置いておくと思いますネ。

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