下北沢に「文学の小路」ができるなんて!

下北沢周辺の小田急線が地下化され、街も人もメディアもそのニュースに沸いていた3月23日、僕は別の用事でその街にいた。毎月の恒例となった「伊藤文学と語る会」に出席するためである。とはいえ会はあっさり終わり、文学氏は近所を流れる代田川の遊歩道へと参加者を案内していった。じつはそこには2日前、文学氏らが発起人となって募金を呼びかけて作った下北沢ゆかりの歌人・斉藤茂吉の歌碑が建てられたのだ。

「代田川のほとりにわれをいこはしむ 柳の花もほほけそめつつ」と刻まれた、オトナの身の丈よりも大きな石碑のかたわらには「文学の小路」と刻まれた小さな碑(その並びはパッと見、ゴジラとミニラ)が立っており、そのことも文学氏のテンションをいっそう高めているようである。手製の解説パネルを設置したり、通りがかった人にパンフレットを配ってガイドをしたりと、日本最高齢コンパニオン(推測)として大いに活躍したのであった。

文学の小道

とはいえ「斉藤茂吉」という名は若い世代にはピンとこないようで、なんとな~~くパネルを見ていたカップル(推定年齢20代半ば)は以下のようなユカイな会話をしていた。「斉藤茂吉ってダレ? ・・・あ、新撰組のヒトだっけ?」「あ~? そーだっけ? ・・・う~ん、違うと思うけど・・・」

文学氏は青年期に茂吉氏と面識があり、文学氏のお姉さんはなんと、自宅で茂吉センセイから腹痛の診察をしてもらったことがあるんだそーな(だから今回、けっこう大口の寄付をしたらしい)。各界著名人との交流も数多い文学氏だが、このエピソードは「森茉莉に鍋をプレゼントした」というのに匹敵するユニークさだと思うんですが、サテどーでしょ?

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