テレビ自粛元年は?

昨今ますます厳しさを増していくメディアの自主規制/自粛。その始まりはいつなのかといえば、「1989年の昭和天皇崩御前後」という説が有力なようです。当時もうすでに大人だった人たちならば、なるほど音声カットされ、酸欠金魚のように口をパクパクさせていた井上陽水のテレビCMを思い出すでしょう。

個人的には「いかにもバブル期!」といった風情のくっだらないバラエティ番組の中で、アシスタントの女子アナ(決して「女性アナウンサー」ではない)が、エロい戯言を吐いたお笑い芸人に「セクハラです」と真顔で言った瞬間、という印象ですね。そのときは「あんたもプロのテレビ人だったら、もうちょっと気の利いたたしなめ方をしたらどうだい?」と思いましたが、それから一気に「セクハラという言葉」が「概念の咀嚼」も「用法の精査」もないまま、「時代のトレンド」として広まっていったのはご承知の通り。

このセクハラという言葉も、「流行語になったのは1989年」とされているそうで、冒頭の説との符号しています。要するに「平成に入ってからの傾向」ということですね。それから早30年近い時間が過ぎ、いまでは「熱狂」という言葉ですら「狂という字が精神疾患への偏見を助長しかねない」という理由で「不適切な言葉」扱いされだしているとか。

この世には「報道暴力」というのがあることは確かですが、その対処には細心の注意を払う必要があります。「概念の咀嚼」も「用法の精査」もないまま、一部抗議者の「好悪感情」だけでタブーが増えていくなんて、それこそ「暴力」以外の何ものでもないってもんです。

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