網棚に荷物をのせられない

僕は電車に乗っても、自分の荷物を網棚にのせることができない。いや、「手が届かない」というような物理的理由からじゃなくて、「自分の記憶力が信用できない」という心理的理由によるものである。

僕はいつでも大きめのリュックを背負って行動している。その理由としては「いつどこで大量の本を買っても困らないように」というのに加えて、もうひとつ「手持ちのバッグだと置き忘れてくる危険がある」というのがある。子どもの頃からソノ手の失敗がけっこう多くて、だから僕は自分のソコツさにはけっこうな自信を持っている(?)のだ。

手持ちの荷物ですら忘れてくるようなウッカリさんなのだから、網棚になんかのせたらもう、忘れてくることがハナから目に見えている。オトナになってからは「一度した失敗は繰り返さない」というのをモットーとしているので、だから僕はどんなにキュークツでも、決して網棚は利用しないのである。

そんなウカツな僕であっても、創作業については脳細胞が活性化するようで、自分でもビックリするくらいの記憶力・洞察力・判断力を発揮する。よくこんな細かいトコまでシツコク見てきて、しかもソレを覚えてるモンだと我ながら感心しちゃうのである。人間、なんかの取柄はあるモンであるなァ。

代わりに、人の顔や名前を覚える能力がゼロに等しいくらいなのだが、まァこれは秘書とかマネジャー的な誰かがいてくれれば対処できる部分なので、あまり悩んではおりません。記憶力の欠落を補ってくれる人を雇うためには、ある程度のお金がかかってるので、せいぜい脳力の特化した部分をフル稼働して稼いでいかないとネ。

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