東京脱出バナー

さぁ、2017年の幕開けです。
みなさま、明けましておめでとうございます。
本年より『薔薇族.jp』では「東京はLGTの楽園ですか?」と、かなり挑戦的なタイトルをつけた「新規プロジェクト進捗リポート」をお届けします。

WEBを介してしか竜超を知らない方には「唐突な宣言」と聞こえるかもしれませんが、『薔薇族』編集部は「3年後(2020年)の春」に東京から離脱する予定です。
……まぁ、「東京を出る」というのは2011年の初夏あたりからずっと言い続けてることなんで、その頃に計画を聞かされた人にとっては「オメエまぁだ東京にいたんかい!?」てな感じかもしれませんけど。

俺は今年の春で53歳となり、それは江戸時代だったら「天寿を全うしてても変じゃない齢」です。
長寿時代と言われる現在であっても「すでに人生の折り返し地点を過ぎている」ということだけは、たぶん確実だろうだと思います。
あと何年生き続けるのかは神のみぞ知るところですが、これから始めることが「人生の集大成プロジェクト」となるのは必至でしょう。
これをやり遂げたら、あとはいよいよ死に支度にとりかかる予定なり。

俺が「人生の残りの時間」全てをかけて行なおうとしていることは、端的に言えば「ささやかな生活実験」です。
地価の安い場所に引っ越し、ロスの多い暮らしを止め、生活コストをどこまで落とせるものか身をもって調査し、得た情報を仔細に開示していこうと思っています。

生活コストが低まれば「あまり稼がなくても生きていける」わけで、東京にいる頃のような「高い出費をまかなうべくガツガツ働く日々」から脱却できる目算です。
そうやって、もっと「人間らしい暮らし」がしたいと思います。

何が「人間らしい暮らし」なのかは各々で異なるでしょうが、俺にとってのそれは「じっくり時間をかけて料理ができる暮し」でしょうかね。
暇があった頃には数時間かけて煮物とか作れてたんですけど、最近ではそういうこともできず。
それどころか、「今日は時間がとれないから夕飯はいいや!」と、板チョコかじってPCに向かう日も珍しくありません。
そんな状態から脱却できたら、何種類かは野菜も作って、そこそこの庭が持てれば七輪で干物を焼くくらいのことはしてみたい。
まぁ、そんなことを思っておる次第です。

御存知の通り、俺が作っている『薔薇族』は「セクマイ(=セクシュアルマイノリティ=性的少数者)関連媒体」なので、こちらのタイトルにもLGT(=レズビアン・ゲイ・トランスジェンダー)と入れてあります。
でも、もちろん「セクマイ限定」とかではなく、「できるだけ負荷の少ない人生を送りたい」と考えている方なら老若男女どなたでも歓迎ですので、気軽にお読みください。

ちなみに、マスコミ露出を経て知名度を増した「LGBT」でなく「LGT」としたのは、「B(=バイセクシュアル)はLGTほど鬱屈はしていない」というイメージを持っているからです。
これはあくまで「俺の実体験に基づく感想」ですが、異性愛と同性愛の双方を行き来できる彼ら彼女らは、下手なノンケ(=異性愛者)よりもずっと楽しそうでした。

けれどもLGT、中でもGの場合は、そうはいかない人が少なくない気がします。
「自分が同性愛者だと分かった瞬間、もう人生は終わったと思いました」
公の場でこんなふうに発言する若者もいたりして、おせっかいとは分かっていますが、かなり心配になります。
人は誰でも何らかの資質を持って生まれてくるものです。
かなり厳しい局面をもたらす資質もあることはありますが、性的指向(=どんな相手に恋をして性愛の対象とするか、ということ)はそういうものではないはず。

LGTは、「自分の持って生まれた資質について必要以上に深~~く悩みまくる人」と、「そういうふうに生まれついちゃったんだから悩んだって仕方ないと割り切る人」に二分されている気がします。
地方で生まれた前者の中には、メディアで華やかに取り上げられる「東京のLGTコミュニティ」に希望を見出し、上京してくる人もいます。
そういう人は、「東京に行きさえすれば、孤独感を癒してくれる仲間に出会え、自分は救われる」と考えているわけですが、現実はそう甘いものではありません。
「仲間と出会う」のではなく、単に「性的指向の似かよったメンドクサイ人たちとの腐れ縁が生まれる」だけ……みたいなことも多いのです。

その腐れ縁に引っ張られ、「?」としか思えないグループに入ってしまう人もいます。
自称「社会に向けて意義ある広報活動をしている啓蒙団体」だけど、実態はただの「重箱の隅をつついてあら探しをするだけのクレーマー集団」に過ぎなかったりしてね。
そういうところは事あるごとに「人の為」みたいなことを言いたがるけど、それがそもそもウサンクサイ!
「人」+「為」=「偽(にせ)」でしょ? つまり、そーゆーコトです。
まずは「自分の為」に動き、「人の為」のナンヤラカンヤラはその後で余力が残っていたら、で十分。
こういうふうに生きられる人はいつも楽しそうで、押しつけがましさも恩着せがましさもないので、周囲の人たちも楽に察することができるのです。

ウサンクサイ団体とかに入ってしまった「悩めるLGT」が街頭でビラ配りとかを強制されてる姿を見ると、もう「いたたまれない」という気分にしかなりません。
そういうのが向いてそうなタイプだったらまだいいんですが、明らかに向いてない気の弱そうな男の子とかがビラを抱えて右往左往している姿を見ると、おっさんはすっかり父親モードになってしまいます。
「おい、ボク! もうそんなシンドイことしないでいいからさ、早く家に帰りなさい!」
駆け寄って、こんなふうに言ってしまいたくなる衝動に駆られます。
「失礼な! 強制なんてしていないぞ」という抗議もあるかもしれませんが、俺の見てきた範囲で言うなら、「ビラ配りは自分に合わないからやりません」と言える自由な空気を持ったところはありませんでした(俺の場合はやってるフリしてサボってましたけどね)。

そういうこともあって、「LGTが大勢いる場所=LGTの楽園」とは一概に言えないわけです。
中には「東京はLGTの楽園だぁぁぁ!」と信じて疑わない方もおられるでしょうが、ハイ、そういうお方はこの先もずっとそれを信じ続けてください。
この連載を読んで欲しいのは、「せっかく東京に来たけど、気分は全然晴れやしない。こんなクソみたいな人生、いつまで続くんだよ……」と顔に書いてあるようなLGTです。
そういう人たちに、実体験を交えた「東京のつまんない日常からの脱却術」を伝えていこうと思います。

ただし、それは「リッパ」「カッコイイ」「エライ」的な賛辞を欲する人には一切役立たないものです。
「他人から良く思われたい」といった煩悩は、「楽に生きること」の最大の障害になるものですからね。
「どうでもいい相手からどう思われようと、笑われようと、どうだっていい」とまぁ、このくらい開き直れるようになったらこっちのもの。
そこから先は、「自分にとって楽しそうだ」と思える道だけを選んで進んでいけば、おのずと重荷は消え、鬱屈の迷路からも脱出できるもんです。

最後にお願いをひとつ。
俺がしようとしているのは「単なる移住」ではありません。
新しい土地で「東京ではできない面白こと」をやろうとしているのです。
それを成功させるには、できるだけ多くの仲間(協力者)が必要となります。
「一緒に移住できる人」はもちろんのこと、「外部と現地の二拠点で動ける人(半移住者)」や「外部にいて、そこから色々協力してくれる人」も随時募集中です。
興味のある方は、気軽にご連絡ください。

というわけで、明日のアップ分からいよいよ本編がスタートです。
更新は通常は「週1~2回」とするつもりですが、お披露目期間である正月三が日だけは「毎日更新」とします。
アップをした際はツイッター等でお知らせしますので、そちらをこまめにチェックしてください。
また、必要に応じて過去のアップ分に加筆することもありますが、その際もお知らせします。
どうぞお楽しみに!

421cv

『薔薇族』最新号(No.421)発売中!
お求めはこちらから

電子書籍版(PDF形式)421号も発売中
お求めはこちらのサイトから

年間定期購読もよろしくお願いします
お申し込みはこちらから

毎週末「読者茶論」をオープン中
詳細情報はこちらから

都内の『薔薇族』委託店・新宿二丁目/新宿御苑すぐ前「模索舎」
MAPはこちら