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西暦2017年の日本で「完全に電力と縁を切る」という暮らしをすることは至難の業だと思います。
「電灯のスイッチを入れること」を「電気をつける」と言うように、文化的な生活の基本である「明るさを得る行為」からしてもう「電力」というのが絡んでいるわけです。

高度成長期に一般的な庶民家庭に生まれた俺ですから、当然のごとく家庭内には様々な家電が存在しました。
とはいえ、小学生時代のそれは現在と比べると驚くほど種類が少なく、照明類を除くと「テレビ」「ラジオ」「レコードプレーヤー」「冷蔵庫」「扇風機」「こたつ」くらいだったかな~?
ちなみにラジオは、電気を使わずに電波のエネルギーだけで動作する「ゲルマニウムラジオ」というのもあったので、それは家電のうちには入れてません。

昔はなぜか停電することが多くて、夏場に雷雨とかが降ると、わりと頻繁に茶の間が真っ暗闇になったりしたもんです。
しかし、特に慌てることもなく、復旧するのを家族でノンビリ待ってました。
家電が少ないので、停電して困る点はせいぜい「冷蔵庫が機能しない」と「観ようとしていたテレビ番組が観れない」くらいなものでした(当時の一般木造家屋は密閉性が低かったので、真夏に扇風機が止まってもそれほど痛痒はなかった)。

その後、電子レンジやらビデオレコーダーやらラジカセやらが何となく増えていき、いつの間にか身辺が異常なまでに「電化」されていました。
ぶっちゃけ、いま昔のような頻度で停電があったら、かなりヤバい状況になるでしょう。
現代の機械化社会人は、昭和人のように悠長に構えることはできないと思いますので。

自分自身もかなり「電化の恩恵」に浴しているわけですから、いまの状況を全否定するつもりはありません。
ただ、暮らし回りを何でもかんでも「電化」していく傾向には「不安」を通り越して「戦慄」すらおぼえます。
アナクロ発想と笑われるかもしれませんが、「もうちょっと人力を使おうよ」と言いたくなってくるのです。
「スマホに話しかけるだけで家電を遠隔地からでもON/OFFできる」みたいなシステムの話を聞くと、なおのこと……。

今後、生活(人生)を一新するにあたり、電化にまつわるジレンマをどこまで払拭できるものか。
まぁ、オフグリッド(=完全電力自給)とかができるとはさすがに思っていませんが、「前よりは人力を使えてるぞ」と言えるようにはなりたいもんです。
電気に関してモヤモヤし続けるのはもうゴメンですからね。

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