東京脱出バナー

知人に、宮城県在住の「MEMEさん」というバイセクシュアル女性がいます。
彼女が関わる「♀×♀お茶っこ飲み会・仙台」というグループが発行している『KakkoH!』というフリーペーパーの最新号が先日届いたのですが、そこに掲載されたMEMEさんの文章に感じるところがありました。
それは、東日本大震災直後の購入数制限のかかったスーパーで「花」を買っている人を見かけた、という内容のもの。

被災地ですから、当然ながら大半の客は「食料」の調達に奔走し、MEMEさんもまた缶詰などを買っていたそうです。
彼女の傍らでそれを見ながら「なんか、分かるなぁ」とつぶやいた人もいたそうですが、MEMEさんは「よく分からなかった」と書いています。
そして、「何が一番大切なのかは人によって大きく異なるのだ」と改めて感じ、自分にとっての「大切/大切じゃない」の境界について考えたのだとか。

被災地とは言えない東京でキャベツの大量買い占めに走るオッサンを見て「都会人のもろさ」を知った俺にとって、被災地でありながらあえて「食えないモノ」を買って帰る人というのは、まさに驚愕に値します。
また、食料調達に追われながらも「花買い人」の存在に気付き、余裕のない状況下でも様々な考察をめぐらせたMEMEさんの冷静さにも頭が下がります。
俺のいたスーパーにもひょっとしたら花買い人がいたのかもしれませんが、あいにくと俺の心のアンテナは常に「オモシロ人間」に向けられているので、カート上にキャベツの山を築いているテンパり親父の姿しか見えませんでしたワ。
まぁ、キャベツ親父を見たことで、俺は「消費にしかすがれない人間」の限界を痛感して東京脱出を決意できたわけですから、彼みたいな人の存在も無駄ではないと思います。
世の中には「反面教師」という言葉もあるわけですからね。

東京に、仙台の花買い人のような人物がどの位いるのだろうか?
MEMEさんの文章を読んで、俺はふとこんなことを思いました。
そもそも自分はどうなんだろうか、と考えれば、これは絶対に違いますね。
これまで生きてきた中で、「見舞い」と「贈答」以外の目的で花を買ったことがないもので。
でも、人間というのはいくらでも変わることができる存在だから、今後どうなるかは分かりませんよ。
まぁ、被災直後に花を買えるほどスゴイ人になれる自信はないですが、最低限「どんな状況下でもキャベツの買い占めだけはすまい」とは思います。

モノクロ423見本表紙

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