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「食料の輸送距離」を意味する「フード・マイレージ」という言葉があります。
そこには「移動させる距離をできるだけ縮めて、輸送に伴うCO2排出を減らしましょう」という意味合いが含まれていて、その有効策として「地産地消」が叫ばれています。
地元で作った野菜を地元で食べれば輸送距離はわずかで済むが、北海道産野菜を沖縄で食べるにはかなりエネルギー浪費がついて回る、ということですね。
俺も地産地消には大賛成なんで、それを進める流れはどんどん強まって欲しいと思うんですが、もうひとつ、食いもの以外にもかなりのエネルギー浪費をしているものがある気がします。

それは、「ワーク・マイレージ」です。
たとえば、八王子市の人が八王子市内で働けば通勤時間が最小限で済み、様々な面で「ゆとり」が生まれる。
ところが、かなりの人が新宿とか丸の内くんだりまで通っているものだから、電車は混むし、都心の昼間人口はウンザリするほど増えてしまいます。
通勤ラッシュの負の副産物の最たるものが「痴漢冤罪」で、多くの男性が「満員地獄に耐える」にプラスして「痴漢に間違えられないための自衛措置」までも強いられて、これはかなりのストレスです。
以前、「満員電車に乗る時は、最初から最後まで手を頭の上から下ろさない」と言っていた長距離通勤者の知人がいましたが、イヤハヤ他人事ながらゲッソリしてしまいましたね。

最近は、首都圏の鉄道会社で「全席指定車両を設けるなどして痛勤電車を減らす」と宣言しているところが増えていますが、それでも「満員状況ゼロ化」なんてことは絶対に不可能でしょう。
そんなことをするよりも「ワーク・マイレージを減らす」というのを実践するほうがはるかに現実的というものです。
雇う側は在宅勤務可能な社員を増やすように最大限の努力をし、雇われる側はなるたけ近場で働き口を見つける。
あるいはそもそも「雇用」という形態を当たり前とはせず、それ以外の働き方を考える。
これらが世の中の主流となったら、満員電車も痴漢冤罪も減り、俺の知人も腕を下げた状態で職場に行けるでしょう(ていうか、そいつも遠距離通勤をやめたほうがいい)。

「電車が混む」という理由で初めての就職先を2日でやめた俺のことを「頭がアレだ」と蔑んだ目で見る者もいましたが、あの時の決断は間違ってなかったと今でも思います。
昭和60年代の時点ですでに「ワーク・マイレージ削減」に貢献していた俺は、時代をものすンごく先取りしすぎただけなんです。違うか?

モノクロ423見本表紙

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