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俳優の坂上忍が50歳になるのに合わせて「終活」を行ない、すでに「資産の行方」から「残される愛犬の身の振り方」まで全てを片づけた、という話を聞きました。
「50歳までに全部終わらせておく」というのが早いか遅いかは人それぞれで意見が異なるだろうが、俺は「妥当なところだな」と思っています。
近年は「現代人は寿命が長いから、昔の人間の七掛けで考えたほうがいい」とする声も聞こえてきますが、たとえ平均寿命がどれだけ伸びたとしたって、50過ぎてガキみたいな思考しかできない奴なんかとは付き合いたくないですワ。

坂上氏の終活は金銭やワンちゃんの始末ですが、サテ俺の場合はなんでしょう?
答えは「40年近くかけて集めてきたセクマイ(=セクシュアルマイノリティ=性的少数者)資料と、好奇心のおもむくままに出入りした先で見聞き体験してきたネタの譲渡」です。

セクマイというのはなぜか「過去の出来事から学ぶ」というのが苦手なヒトが圧倒的に多く、だから「先人が犯した過ち」を何度も何度も繰り返す。
でもまぁ、それは「先人から後進への資料譲渡がちゃんと行われていないから」というのも大きいんです。
セクマイ資料というのは、そのほとんどが「当事者側の著述業者」や「非当事者側のアカデミズム関係者」に握られていますが、残念ながらどちらの御仁もそれを「個人所蔵品」にしてしまっている。
大学関係者の場合はテメエの金で買ったわけでもなかろうに閉架状態にしちゃってて、これはまさに宝の持ち腐れもいいトコです。

日本にも一カ所ぐらい「セクマイ資料をオープンに閲覧できる場」があってもいいだろう。
そう考えた末の結論が「土地の安い場所へ移住し、セクマイ資料室を開く」でした。
昭和50年代のビニ本やポルノショップでしか流通しなかったグラフ本みたいなアングラ系は国会図書館でも探しづらいだろうし、それと並行して論文系なんかもあったりして、そのカオス感はかなり面白いと思うよん。
こういった並びが生まれるのは、俺が「セクマイ関連書」と見れば片っ端から集めてきたから。
良く言えば「偏見・差別なく」、悪く言えば「見境なく」コレクションしてきたわけですが、今となってはその無節操さが良かったわけですな。

個人だけで眺めていれば「死蔵品」でしかありませんが、世の中とシェアすれば「公共財産」。そう考えて、今回の計画に至ったわけです。
世の中には様々な終活のカタチがあるでしょうが、竜超の場合はこういうのが「死に支度」ということ。
いつまで生きるかは分からないけど、とりあえず「資料室をオープンし、それを引き継げる誰かを探す」までは死なないつもりです。
ミナサマ、お力添えをお願い致します。

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