東京脱出バナー

本を出すとき、編集のヒトから決まって訊かれるのが「帯はどうしましょうか?」というやつです。
「誰か著名人で『この人に帯文を書いてほしい』ってヒトがいたら教えてください」とか言われるんですけど、俺はいつもこう答えるのです。
「・・・いや、べつにいないっス」
これはまったく偽らざるホンネでありましてね、だって誰に帯文書いてもらったって売り上げが伸びるとは思えないんだもん。

いや、確かにいるんですよ、「〇〇先生に推薦文をいただいたおかげで、無名のあたしの本が売れました」とか言うヒトは。
ただ、俺の場合は生まれてこのかた「帯に惹かれて本を買った」って経験はただのいっぺんもなくってね、そもそも帯なんて買って帰ったらすぐにひっぺがして捨てちまいます。
帯なんて、巻いたまんまだと読みづらいし、本棚からの出し入れの際に破れちゃうしで、も~すンごく邪魔!
そんなわけで、俺にとっての帯というのはほぼ無価値な存在なんでありますよ。

いや、わかってるんですよ、古書ルートにのせる場合には帯の有無で売値にぐんと差がつくってことは。
だけど俺は本を売って儲けるつもりはないし(あ、自著の場合は大いに売りたいですよ)、本というのは読み終わったら誰もが読みやすい条件で古書市場にまわって、それを必要としてるヒトの手にわたったほうがいいと思ってるんです。
ちゅうことでこれからも俺は、著者としても読者としても帯にこだわることはないと思います。

そんな俺だけど、「装丁(=本のデザイン)」にはこだわってるし、装丁に惹かれて買ったことも一度や二度じゃありません。
高校時代、装丁の斬新さに一目ぼれし、ぜんぜん知らない新人作家だったけどレジまで持ってった本が、林真理子の処女作『ルンルンを買っておうちに帰ろう』。
内容もすごく面白かったですが、なんつっても装丁が良かったのです。
自分の本でも、そんな理由で読者になってくれるヒトが出てきてくれたら嬉しいなぁ~と思ってるもんですから、だからこれからも「帯」でなくて「装丁」にこだわりたいと思うんです。

低解像度426モノクロ表紙

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